赤坂山王側からみた首相官邸。さきほど、この建物の新しい主が野田氏に決まりました(事実上)。小泉氏以降6人目の総理(となる予定)。さあ、野田総理は何年(何ヶ月?)ここにとどまることができるのでしょうか?(地味で一般国民の期待値が低い分案外長くいるかも?まあ、無理だろうな)




 
ぐるっと皇居側に回っておなじみの国会議事堂正面の図。衆参ねじれが続く限り、誰がやっても物事が決まらない状況は本質的には変わらないでしょう。個人的には民主党も自民党も分裂して、今の時代にマッチした対立軸に沿ってガラガラポンの政界再編をしない限り日本の衰退は止まらないと思います。 

話は全然変わりますが、この写真で議事堂の裏にチラッと覗いている高層ビル、向かって左手(衆議院側)が赤坂のTBS局舎跡再開発で誕生した赤坂Bizタワー右手(参議院側)がプルデンシャルタワーです。赤坂Bizタワーが計画された時、この場所からの景観を毀損するとして物議をかもしました。TBS側も極力目立たないデザインと色合いに変更したそうです。
 

 

 
しかし、このあたりを歩いたことのある方はお分かりかもしれませんが、現地は幹線道路が何本も交差していて、テレビでよくみる美しい議事堂正面の絵柄を歩道からゆったりと眺めることができる場所など見当たりません。ニ枚目の写真も、横断歩道を渡りながら少し車道にはみ出つつかなり慌てて撮ったものです・・・。そして三枚目のこの写真は国交省横の歩道から撮ったものですが、ここからだと国会は正面に見えませんし、そもそもBizタワーは街路樹に隠れて全く見えません。Bizタワーの件は、いったい、どの場所をビューポイントと設定しての景観論争だったのでしょうか?
 


 
ニ枚目の写真を少しアップ気味に。左端にどこかのテレビ局が車道に三脚を立てて国会をバックに記者のリポートを収録している様子が写っていますが、テレビでよくみる国会正面の絵柄は、このような、一般人がやればすぐに警察官が飛んで来るようなポジションで撮影しているようです。そして、このテレビクルーの立ち位置とカメラの向きからだと、くだんのTBSBizタワーは全く映らないと思われます。(リポートを収録しているのはTBSのクルーかw?)
 


 
議事堂の裏にBIZタワーがはっきり映り込むような撮影ポイントから撮るとこんな感じ。(やはり車道にはみ出て一瞬でとってます・・)ドコモ本社の入る山王パークタワーと、昨秋開業したばかりの東急キャピトルタワー(ザ・キャピトルホテル東急)と3つの高層ビルが連なって屏風のように国会の背後を固めています。個人的には、山王パークタワーオンリーの時よりも赤坂Bizタワーとキャピトルタワーが重なるように背後の空間を埋めることにより、逆に視覚的な安定感が増したように感じます。

また、TBSBizタワーに比べれば高さは低くても、ずっと国会に近い立地で、写真のように国会正面からみるとBizタワーとほぼ同じような高さに見える東急キャピトルタワーが建つ時には景観論争がほとんどなかった、というのも不思議な気がします。 

つまり何が言いたいかというと、特に観光客などの目につきやすいビューポイントがあるわけでもないのに、歴史的建造物の背後や近所に高層ビルが建つというだけで条件反射的に景観破壊だと叫んで高さやデザインを変えさせる・・というのは「為にする議論」ではないか?ということです。一般通行人や観光客の視点から、歴史的建造物が本来の見え方を損なわれてしまっている事例は高層ビルがらみ以外にもたくさんあります。景観行政は「誰のための、なんのための景観か」という視点に立ち、都市のイメージ戦略上実効性のある議論、対応をしてもらいたいと思います。 

野田新総理にはこの件で是非・・・別にこんな話で総理に要望することはないかw
 

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